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坂東三津五郎さん逝去から考える歌舞伎界の父子関係と今後

エンタメ 父と息子 自分志向

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こんにちは。スポーツキッズコミュニケーターのMAKOです。
今回はスポーツではなく歌舞伎界の話題です。歌舞伎界からまた1人大きな宝がこの世から去っていかれました。

坂東三津五郎さん、59歳。
膵臓ガンが肺に転移し1月末にインフルエンザに感染。肺炎も併発して体調が急変したとの事。お祖母様とお母様も膵臓ガンだったそうですから、ご本人の中では発症した時点で死を覚悟されていたのかもしれません。

歌舞伎座が新しくなりリスタートとして勢いづくべき時期に続く訃報。そこで、歌舞伎界を後世へと受け継ぐ息子と父の関係についてi-color的観点で考えてみました。

市川團十郎さんと市川海老蔵さん父子

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このお二人はどちらも、自分で決めた目標に向けて自分1人の力で進んでいく『自分志向』。他人の批判などあまり気にせず、自分が思った事を思ったままに発言し思ったままに行動する強さを持っています。

お二人の違いは、市川團十郎さんは、周りとのバランスを重視し先々のリスクを考えながら石橋を叩いて進むi-colorグリーン。それに対して海老蔵さんは、小学生男子のように自由奔放で楽しい事が大好き。「文句があるなら陰で言わないで面と向かってかかってこい!」と言わんばかりの負けず嫌いで強気なi-colorコーラルです。
まさに父子関係と同じく大人と子どもという位置付けの2人です。自由奔放な海老蔵さんの行動に、お父さんの團十郎さんはさぞ色々手を焼いた事と推測できます。ただ、根本的には同じ志向ですので、團十郎さんは息子の気持ちを充分に汲み取って理解してくれる良き父親だった事でしょう。

そして二人共、自分の表現したいものを形にして見せる事で達成感や満足感が得られるタイプです。映画『利休にたずねよ』では、團十郎さんが病を押して出演できたおかげで父子共演が実現しました。海老蔵さんは会見で「父とは最初で最後の映画共演になりました。父としっかり戦った楽しい撮影でした。」と語っていました。父子で演技を通して向き合った時間はかけがえのない思い出になった事でしょう。

同じ志向性を持った監督と選手

スポーツ界でも、コーチと選手の関係性が無理なく自然と噛み合っているのは志向性が同じ師弟関係です。マラソンの小出義雄監督と高橋尚子さん、フィギュアスケート長光歌子コーチと高橋大輔さん、山田満知子コーチと伊藤みどりさん。この監督と選手の組み合わせは同じ志向タイプの組み合わせです。

何のために頑張るのか、自分はどんな存在でありたいのか等の価値観が根本的に同じですので、相手に無理に合わせなくてもお互いの言動をすんなり理解でき、尊敬し高め合える関係が自然と出来上がっていくようです。

市川團十郎さんと海老蔵さん父子もこの師弟関係です。團十郎さん亡き今、お二人が互いに自分の演技を追求し高め合い、共に歌舞伎座の舞台に立つ姿を見られないのが残念でなりません。

坂東三津五郎さんと坂東巳之助さん父子

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坂東三津五郎さんは、自分の事より周りの人や応援してくれる人達が笑顔で幸せになる事を望む『人志向』でi-colorバイオレット
長男の坂東巳之助さんは、市川團十郎さんや市川海老蔵さんと同じ『自分志向』でi-colorオレンジ。志向タイプの違う父子関係です。

歌舞伎の家系に生まれた自分志向の方は、幼少期に歌舞伎の世襲制度に対して1度は疑問や反発心を持ったはずです。「なんで父親の跡を継がなきゃいけないの?自分の人生は自分のものだから、自分で決めた好きな道を進みたい!」と思った事でしょう。
坂東巳之助さんも学生時代バンド活動をする等別のジャンルに興味を持っていたそうです。そして歌舞伎の稽古を休んでいた時期もあったものの「やはり歌舞伎の世界に戻りたい」と父親に申し出た時、父の三津五郎さんは「本当にそれでいいのか?」と言ってくれたのです。
三津五郎さんは、常に人が心から幸せでいる事を願う『人志向』の方ですから、息子は心の中にある別の夢を我慢して跡を継ごうとしてはいないか、もしそうなら無理はさせたくない、という思いだったのではないでしょうか。しかし巳之助さんの堅い決意を聞き、きっと涙が出るほど喜ばれていた事でしょう。

まとめ

市川海老蔵さんも坂東巳之助さんも、1度目標に対してスイッチが入れば自分1人で向かっていく力のある自分志向タイプ。実は若手の歌舞伎役者さんを調べてみても、本当に揃いも揃って自分志向の方々ばかりです。
スポーツでは個人競技のオリンピックメダリストに非常に多いタイプで、この傾向が特に強い競技はフィギュアスケートです。自分独自の表現が出来る点が歌舞伎と近しいのかもしれません。

個人プレーが得意な彼らは、時として「わかる人がわかってくれればいい」という思考に陥りがちな面も持っています。しかし、歌舞伎界の大物が次々と他界している今、ここは一人ひとりが独自の努力をするだけでなく、若い世代で協力してタッグを組み新しい歌舞伎界を創り上げていく必要があるでしょう。
『歌舞伎の繁栄』を共通の目標として掲げ、日本の代表的伝統芸能である歌舞伎が廃れる事のないよう全力で精進していってくれる事を願ってやみません。

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