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金メダリストを創出したコーチの指導法が選手を伸ばす 平井コーチの場合

エンタメ 水泳 指導 コミュニケーション

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(画像:http://tobiuojapan.org/archives/8285953.html)

現在ロシアのカザンで行われている世界水泳。今回金メダルの期待が高かった萩野公介選手がケガで出場できない中、女性選手陣が活躍を見せています。女子200mバタフライ金メダリストの星奈津美選手、そして200m平泳ぎ金メダリストの渡部香生子選手です。そこで2回に渡りこの2人の指導者に注目してみます。

まず前編は星奈津美選手の現コーチである平井伯昌です。

星選手から指導を志願された平井コーチ

2012年ロンドンオリンピックで銅メダルを獲った星奈津美選手。その後、足首のケガやバセドウ病との闘いもあり、世界大会ではあと一歩の4位に留まり記録を伸ばせずにいた彼女は、リオオリンピックでの金メダルを目指し、2014年から平井伯昌コーチに自ら指導を依頼しました。平井コーチは北島康介選手始め数多くのメダリストを輩出し、現在競泳日本代表ヘッドコーチを務める名匠です。

平井コーチの指導モットー

平井コーチの一番の特徴は、選手一人ひとりの個性に応じて指導法やかける言葉を変えている点。「選手の性格も状況も個々に異なるのだから、自分の過去の指導経験がそのまま通用しないのは当たり前」というのが平井コーチの考えなのです。
そこで平井コーチが指導前に必ず行うのは『選手たちの徹底したパーソナル分析』です。技術や体力のデータはもちろん、選手の言動をよく観察して性格や人間性をインプットします。どんな思考なのか、何を理解していて何を理解していないのか、どう伝えれば効果的に伝わるのか、理解するまでにどれ位の時間を要するのか等を考えた上で指導プランを立てるそうです。

また、選手の中にあるマイナスの思い込みを取り除き限界を作らない事も意識されているそうです。

選手毎に違うアプローチ法

では実際に平井コーチは選手個々にどのような対応をしたのでしょうか。
北島康介選手のi-color自分志向オレンジ。平井コーチの分析では「北島選手は指導者の指示を素直に受け入れ自分を信じる力がある。裏付けのある練習と根拠を持った説明をした上で「お前は勝てる」と言えばそれを信じて突き進む事ができる。だからこそ、ライバルの泳ぎを含め詳細なレース展開を映像化できるぐらいに伝えた」と言います。

それに対して、現在世界水泳でインタビュアーを務めている寺川綾さんのi-color人志向イエロー。人志向ならではの優しさとリスク思考を持った彼女は「200メートルはいい思い出がないからやりたくない」とマイナスの思い込みからチャレンジできない時があったと言います。そんな彼女に平井コーチは、持久力をつけさせる時期に、あえてスピード練習を盛り込んで試合で成果を出させ、まず「平井先生の指示を聞けば良い成績が出る」という信頼関係を作り上げたのです。その後、寺川選手は周りが驚くほど自主的に頑張り出したそうです。

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そして今回金メダルを獲った星奈津美選手のi-color自分志向グリーン。マイペースながらも明確な目標が決まればそれに向けてコツコツと努力できるタイプ。平井コーチから見た星選手は「正直よくやるなと思うような苦しい練習も頑張るタイプ。しっかり教えなきゃという責任をこちらが感じるくらいの子」。このまじめな性格に正面から向き合って指導されてきたのでしょう。

決勝戦直前のアドバイ

今回の決勝戦直前、平井コーチから星選手へのアドバイスはこの一言。

「最初の3ストロークはゆっくり行こう」

緊張から周りの海外選手に合わせてハイスピードな立ち上がりになって自分のペースを失わないためのシンプルなアドバイスでした。そして星選手はこれを守り「今まで感じた事がない程体力が残っていた」という状態で、最後の50mにスピードアップして追い込むベストスイムを実践できたのです。

金メダル獲得後のインタビューで彼女は

「最近自分らしいレースが出来ていなかったので、やってきた事を出そうと思って泳いだ。いろいろな人からの応援に対する感謝の気持ちを表現できる泳ぎをしたいと思っていました。」と語っています。
自分が継続してきた努力を信じていれば必ず結果が出ると考える自分志向ですので、平井コーチも『星選手のいつも通りの泳ぎ』に焦点を当てて最後のアドバイスを送ったのでしょう。

そして表彰式後、数多くのインタビューに応え終わった後、星選手は1人っきりのプールでクールダウンをしていました。金メダルを獲った日も浮かれる事なくいつも通りの行動を取るこのマイペースさと継続力が、星選手の強みなのかもしれません。

まとめ

選手ごとに持っている能力は違います。それに加え、大きな目標に対する考え方やメンタルの強さも十人十色です。そこに焦点を当て、個々が本番で最大限の力を発揮できる方法を個別に分析し指導されている平井伯昌コーチだからこそ、どんなタイプの選手とも信頼関係を築きながら選手の隠れた能力を伸ばしていけるのでしょう。
リオオリンピックに向けて、更に数多くの選手の隠れた能力を見出し伸ばしていってほしいですね!!

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