大塚家具の父娘騒動を通して親と子が考えるべき事

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こんにちは。スポーツキッズコミュニケーターのMAKOです。

今日の大塚家具株主総会にて、今後の大塚家具の経営権は長女の久美子社長に託される事が決定しました。しかし勝久会長と久美子社長の親子関係はこれで決着した訳ではありません。
今回の騒動を振り返り、実はよく見られるこの親子関係について『子どもを持つ親』そして『このタイプの親を持つ子ども』双方に当事者意識を持って考えてみてほしいと思うのです。

勝久会長は『完璧主義の師匠タイプ』の親

下記の投稿でも触れましたが、大塚会長は自分の理想通りに整備した道を寸分の狂いもなく歩ませようとする『完璧主義の師匠タイプ』の父親です。自分が成し遂げてきた権威を掲げ、子どもをまめに褒める事もなく常に完璧な結果を出すよう指導し、反発しようものなら執拗に自論で説き伏せ子どもの戦意を喪失させる、まさに多くの弟子を従えた大師匠の様相。i-colorではブルーの親によく見られる傾向です。

母娘関係で母親がこのタイプの場合、娘(特に真面目な第一子長女)は目に見えない母の圧力に悩まされ続けているようです。彼女達は幼少期から厳しい指導を受けまじめにそれに従い、自分のわがままを通せた経験のないまま育ちます。そして大人になっても「私は常に完璧でしっかりした存在でいなくちゃいけないんだ」という呪縛に捕らわれ、本来の自分らしさが見えないまま未だ苦しんでいる女性も珍しくないのです。フィギュアスケート鈴木明子さんとお母様がその一例です。(彼女の場合お母様が考え方を変えてくれたため今では良い関係になっています)

勝久氏に対し二分した子ども達の対応

大塚家の場合、権威を振りかざした父勝久氏に従ったのは長男勝之氏です。「父は到底超えられない存在だ」と判断し、父親の敷いたレールを受け継ぎその上を歩む道を選択したのでしょう。ちなみに長男勝之氏のi-colorピンク。人の上に立つよりも自分が尊敬する人を支えその人が輝く姿を見るのがモチベーションになるタイプですからこの対応も頷けます。

それとは違う対応をとったのが長女の久美子社長。人一倍負けず嫌いで自分らしさを大切にするi-colorコーラルの彼女は、いつの日か自分独自の経営方針を実現する事を目標に、日々努力を重ね父に負けない程の実力を培ってきたものと思われます。そして勝久氏も一本筋の通った強さを持つ久美子氏が後継者として適任と認め一度は社長職を委ねたのでしょう。ところが父の対応が急変しての今回の騒動です。この父主導のクーデターとも言える対応はさすがに久美子社長でも予想できなかったのでしょう。

このように同じ親に育てられても、子どもは生まれ持った主観や志向の違いにより親の言動の受け入れ方は変わってきますが、今までの勝久氏の言動を見る限り、5人の子ども達が父を心から受け入れ信頼する事はなかったのではないでしょうか。

厳しい親のもとで委縮している子ども達へ

このニュースを見ている子ども達の中にも、勝久氏のような厳しい親の顔色を気にしながら自分の意志を出せずに委縮している子ども達は数多くいるでしょう。彼らに伝えたいのです。
「もう親の言いなりにならなくていいんだよ!自分の意志で動き出そう!!」と。

子どもの人生は1ミリ足りとも親のものではありません。育ててくれた親への恩義は今までのその従順な態度で充分返し終わっています。そして自分で選んだ道を歩んで行く方が本当の恩返しである事に気づいてほしいのです。勇気を持って親に着せられた鎧を脱ぎ捨て進んで行ってほしいのです。久美子社長のように!!

子どもを育てている全ての親達へ

この父娘騒動を決して他人事として流さず、自分と子どもの関係に照らし合わせて考えてみてほしいのです。

★子どもを親の思い通りに操作していないか

★子どもがいつも親からの指示を待ち自分で考える事を放棄していないか

★出来ない事を必要以上に叱り過ぎ、子どもの自己肯定感を下げていないか

★日々の子どもの頑張りや成長を見逃して褒め忘れていないか

そして、もし大人が我が子の発言を無視して上から目線で何かを強要したり、我が子の事を「出来が悪くて困ったものだ」と平然と言ってのける場面に出会った時はこう言ってあげましょう。
それじゃあ大塚家具の会長さんと同じですよ」と。

まとめ

この大塚家のような親子関係は一見特別なものに見えがちですが、決してレアケースではありません。そして今問題視されている『子ども達の自己肯定感の低さ』はこのような親の対応が大きな要因の1つになっているのです。

多くの親子が今回の騒動を通して親子の関わり方を見直すきっかけにしてくれる事を心から願っています。
そして、勝久さん、もう1度総会で争うなんて考えは捨てて、立派に成長した久美子さんを心から認めてあげて下さい。そしてあなたが本当の子離れをする時期は今だと思いますよ。