あなたの子育てはかぐや姫派?それとも桃太郎派?

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こんにちは。こどもの素質とやる気アップを推進していますスポーツキッズコミュニケーターのMAKOです。

先日「親子の関わり方」に関する講演を聴く機会があり行ってまいりました。講師は渡辺久子先生。慶應大学医学部小児専任講師で、慶応病院小児科で思春期やせ症、被虐待児、自閉症PTSD心的外傷後ストレス障害)など社会の複雑な葛藤に生きる子ども達を直接ケア支援されています。シルバーグレーのショートヘアがお似合いの素敵な先生でした。

とてもテキパキと軽快な口調で、親は子どもにどう関わるのが良いかなど数多くの情報をご提供いただけました。今日はその中でも特に面白くオススメしたいお話を3つご紹介します。

1.子どもが暴れる時は脳が爆発的に成長している

子どもは1才~4才に第一かんしゃく期、10才前後~第二かんしゃく期、15才前後~思春期に入ります。この時期は親がどう対応しても子どもは納得がいかず暴れたり言う事を聞かなかったりして最も手を焼く時期。そんな時期に親の気持ちを楽にする情報がこれ↓

この時期は『子どもの脳が最も急激に成長する時期』なのだそうです。

私は「子どもの脳は毎年緩やかなカーブで徐々に成長していくもの」とばかり思っていたのでこれは驚きの事実でした!
そう言えば、我が長女が1才半のある日突然激しいかんしゃくを起こし、その日を境に2ヶ月間ほぼ毎日午後になると野獣のように泣き叫び、体力を使い果たして眠るまで暴れ倒す(>o<)という、今思い返しても冷や汗が出る程しんどかった時期を思い出しました。初めての子育てで原因が分からず「子育て110番」に電話をしたところ「ちょっと早いですけれど順調に成長している証拠ですよ。早めに出て良かったですね!」と言われホッとしたものです。まさにこの話でいう脳の急成長期だったのですね。

子どもがこの時期に入ると「もうこの子はいくつになったら落ち着くのー!」とつい怒鳴りたくなりますが、「脳が急激に成長して行動にうまく変換できない時期なんだ」と理解しているとイライラ度も減り冷静に見守れるというものです。親って「子どもの脳が急成長している」って言われると何だか嬉しいものですよね(^^)

そしてこの時期は好きなように遊ばせ感情を思い切り発散させる事が大切。山梨学院の中村和彦先生の調査によると「多くの金メダリストはこの時期に思い切り遊んで感情を発散させている」そうです。

私の思春期を思い返すと、ROCKと野球観戦にはまっていた日々でした。音楽を大音量で聴いたりライブハウスや野球場に行って大声で歌ったり応援する事で、モヤモヤした気分やストレスを発散していたんだなぁと改めて気づきました。日本はしつけ上「人様に迷惑だから泣き叫ばないで!」「そんな服装みっともない!」等、他人の目を気にした対応をしがちですが、この時期は感情を抑え込ませず本人の好きな事をさせて思い切り発散させるのがベストのようです。

2.人は生まれた時から人の意図を見抜く力を持っている

専門用語では「間主観性」と言うそうですが、赤ちゃんは心と心の関係を見抜く力を持って生まれてくる事が明らかになっているそうです。実際検証中の赤ちゃんのビデオも見せていただきましたが、生まれて数分の赤ちゃんの表情が目の前で行動する相手によって明らかに違うのです。そして生後4~7ヶ月頃からプライドを持ち無視されるとイヤな顔をするそうです。

私が活用している統計心理学ツールi-colorでも「人は生まれた時から個々の価値観を持っている」と考えていますが、改めてビデオで見せられるとその納得度が上がりました。


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3.子育てはかぐや姫ではなく桃太郎で

これは子育て法が大きく違う2つのパターンを表現したひじょうに面白い例えでした。

◆まずはかぐや姫」のお話から読み解く育児法

かぐやひめ (日本名作おはなし絵本)

かぐやひめ (日本名作おはなし絵本)

 

 ・親(おじいさんおばあさん)がかぐや姫を大切に思うばかり、外で自由に遊ばせる事なく友達も作らせず部屋の中で綺麗な着物を着せて外観を飾り親の思い通りに育てている。→親の管理下で自由や主体性を持たせない超密着型育児

・お婿さん探しで多くの男性が貢物を持って現れるがかぐや姫は受け取らず悲しげ。→親は裕福な男性と結婚するのが子どもの幸せと考えているが子どもはそう感じず、今の自分の気持ちを受け止めてくれる人も誰もいず寂しい状態。

・最後は月に旅立って行く。→本人が望むような親からの愛情を与えられぬまま成人になり、親が関わる事のできない離れた世界へ行ってしまう。

◆次に「桃太郎」のお話から読み解く育児法

日本名作おはなし絵本 ももたろう

日本名作おはなし絵本 ももたろう

 

・幼少期は自由に伸び伸び育てられている。

・成長した桃太郎は親元を離れて鬼退治へ旅立つ。おじいさんおばあさんも快く送り出す。→思春期に自分で決断した道を進んでいる。親も反対せず子どもの意思を尊重している。

・おばあさんが作ってくれたキビ団子をイヌ・サル・キジに分け与え鬼退治に向かう。→弱い者へ大切なものをシェアする心、信じ合う心、団結力を自然と培っている

・仲間と共に鬼と戦って鬼を退治する。→仲間を信頼し知恵を使い自分より強い相手に立ち向かう勇気とリーダーシップが自力で養われている

・おじいさんおばあさんの元へ帰る。→親と離れている間に親のありがたさも理解し感謝の気持ちを持って親の元へ帰っている

渡辺先生のオススメはもちろん「桃太郎の育児法」でした(^^)

まとめ

毎日の子育ての中、つい感情的な言葉を発したり、失敗する前に親が先周りしたりしがちですが、できるだけ手は出さずに子どもの成長を冷静に見守りたいものです。

また、思春期は極力干渉せず本人の意思に任せて自由にチャレンジさせ「自力で出来た!」という経験を積ませる事で自己肯定感を育てていこうと深く心に留めました。(まさに桃太郎のように。)

最後に先生は「子育ては腹を据えて覚悟を決めて行うこと。親は常に腹落ちした言動を取りなさい。」と話されていました。イライラした時はお腹に手を当てて先生のお話を思い出します(^^)

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