【保護者・指導者向け】子どもを伸ばしたいなら違いを知る事から!

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こんにちは。スポーツキッズのやる気アップを応援していますスポーツキッズコミュニケーターのMAKOです(^u^)

先日『i-colorを活かした指導法・子育て法』をテーマにセミナーを行ったのですが、その件がゲキサカニュースに一部取り上げられましたので、それを受けて「最近のスポーツキッズ事情」についてお話したいと思います。  

 i-colorって何?

セミナーテーマにある「i-color」とはidentity-color=1人1人が生まれ持った素質の色の事です。日本人の価値観や社会心理などに関するデータを収集し、統計化したデータを元に、12color(上の写真にも写っています)にタイプ分類したコミュニケーションツールです。(個別アドバイスでは更に細分化していきます)
植物の種類によって適した環境や育て方が異なるように、私達が生まれながらに持っている素質やその活かし方・伸ばし方にもそれぞれ違いがありコツがあります。
このi-colorを活用すると、今まで理解出来なかった子どもの行動や価値観、長所短所などを改めて認識する事ができるのです。
セミナー後は「だからうちの子はあんな行動をしていたのだと、やっと腑に落ちました」と言っていただける事が数多くあります。子どもの個性を知り相手の価値観を受け入れた上で指導や育児をすると、今まで自分の話を受け入れてくれなかった子どもがスムーズに話を聞いてくれるようになるのです。

前置きが長くなりましたが今回取り上げてもらった記事はこちらです。↓


メンタルや性格などいろいろな分野からとらえる育成 by 長谷川望 | ゲキサカ[講談社]

この記事の通り、サッカースクールを全国展開されているクーバー・コーチング・ジャパンさん(http://www.coerver.co.jp/)にて指導者向けセミナーと保護者様向けセミナーを開催し「スポーツキッズ1人1人の強みを伸ばすための声かけ法アプローチ法」をご案内しました。指導者向けセミナーの様子はこちらをご覧下さい 


【指導者向け】こどものやる気を引き出す3つのポイント - こどものやる気をグンと伸ばしたい➚MAKOのブログ


保護者向けセミナーに参加されたのは、普段からお子さんとのコミュニケ―ションの取り方ややる気の上げ方に悩まれている親御さんが大半でしたので受講される姿勢も真剣そのものでした。

現代のスポーツキッズの悩み

保護者向けセミナーをした際に最も多く受けるご相談は

「コーチが怖くて子どもが萎縮している」

「コーチと相性が合わなくてそのスポーツ自体が嫌いになりそう」

というものです。

子どもが「スポーツ教室に通いたい!」と言った時、彼らは何を望んでいるのでしょうか?イチロー選手や本田圭佑選手は小さい頃から志高くスポーツに取り組んでいたようですが、最初からプロのスポーツ選手になる事を意識してスポーツを始める子どもはそんなに多くはないでしょう。

子どもがなぜスポーツをするのか?→それは「楽しいから」「好きだから」それ以外にありません。

どんなところが楽しいか好きかは子どもによっても違いますが

☆試合で勝つのが嬉しいから

☆友達と一緒にできるから

☆かっこいいプレーが出来ると皆に注目されるから

など様々です。

そして念願叶ってスポーツ教室やチームに入り、コーチから技術面中心に指導を受けるようになります。上手な子は褒められ、上手く出来ない子はより細かく指導されます。時には怒られる事もあるでしょう。そしてそれを見学している親御さんは、自分の子どもが上手く出来ない姿を見るとどうにか上手くしてあげたいという思いから、今度は親御さんがコーチと化して自宅での指導が始まるのです。
この時コーチと親御さんが類似した指導をしているならまだ良いのですが、指導の内容が違った場合、子どもはどちらの言う事を聞けばいいのかわからず混乱してしまいます。

そして試合当日。良いプレーが出来なかった時にコーチと親御さん両方から険しい顔つきで大声でハッパをかけられると、子ども達は萎縮してしまったり逆にイライラして戦意喪失したり。こんな精神状態でのびのびしたプレ-など出来るはずがありません。

あれだけ大好きだったスポーツなのに、自分の好きなようにやっていると教室でも家でも試合でも注意される。そして言う通りにやろうとしてもそう簡単に大人の指示通りに体は動かない・・・。こうして冒頭のご相談のように大好きなスポーツが全く楽しめなくなってしまうのです。

価値観は子どもでも1人1人違う

子どもに限らず大人でも他人とコミュニケーションを取る際は自分の価値観をもとに行動します。

例えば、お友達に喜んでもらおうと何かサプライズを計画する場合。「きっとこんな事をしたら大喜びしてくれるだろう!」と思ってアイデアを練ってサプライズしたのに、相手のツボとズレていて予想ほど喜んでもらえなかった・・という経験は皆さんも1度はあるかと思います。

親子の場合でも同じ事。いくら自分のDNAと近しい我が子でも、嬉しいポイントやイラっとするポイントなど物事に対する感じ方は1人1人全く違います。その事実を置き去りにして、大人が我流で全ての子ども達に一律に対応してしまうと、同じ価値観の子供は理解して受け入れてくれるでしょうが、価値観が違う子どもはその大人の行動の真意が全く理解できないのです。

「我が子がうまくなるためには心を鬼にしてでも厳しく教えなければ!」と考える親御さんと「お父さんとお母さんの笑顔とスキンシップから自分への愛情を感じ取る」タイプのお子さんの組み合わせだったらどうでしょうか?毎日厳しく接する親御さんの顔を見る度にこの子の心は傷つき「あんな怖い顔をしているのだから、きっとお父さんとお母さんは僕の事が嫌いなんだろう(T.T)」とさえ感じてしまうのです。
「我が子だから親の気持ちは理解できるはず」なんて妄想は今すぐ取り去ってほしいものです。

モチベーションの上げ方も1人1人違う

以前も取り上げましたが、オリンピック選手の親御さんを対象にしたアンケートで最も多かった子育てポイントは「褒めること」でした。


アスリートを子どもに持つお母さん40人と一般のお母さん520人に聞く「子育て調査」 | 共同通信PRワイヤー


親やコーチに褒められて嫌な子どもはいません。最も信頼している大人から褒められると、子どもは自信と共に自己肯定感を持ち心身共に大きく成長していきます。
しかしこの褒め方にもタイプがあるのです

 普段セミナーでお話している内容ですが少しだけご紹介します(^^)この場合の違いは大きく分けると3タイプ。

 ①相手の表情や態度から安心感満足感を得るタイプの子には、ハグなどのスキンシップ+満面の笑顔で褒めてあげるのがツボです。
自分軸があり我が道を進んでいくタイプの子には、改善された点を具体的に褒めたり、目標にしていた事がしっかり出来たという結果を褒めてあげると気持ちが上がります。
いつでも1ランク上の事をさらっとこなすデキる自分を見せたいタイプの子は、他の子には出来ないようなセンスのいいプレーや人目を惹く目立ったプレーをしたら、その場でオーバーリアクションで褒めちぎってあげると、顔には出しませんが心の中でピースをして喜んでくれるのです。

もしこのそれぞれの行動を違うタイプの子にしてしまったらどうなるでしょうか?
②のタイプの子供に③の対応を取った場合、オーバーリアクションで褒めちぎっても「そんなに褒めるけど、どこが前より上達しているか本当にわかってるの?実はちゃんと見てないでしょ?」と親に対して不信感さえ持ち、気持ちも冷めてしまうのです。こうして褒めたつもりの行動が地雷行動となり、関係性が悪化する場合もあるのです(><)
実際、自分と違うタイプの子どもに失敗行動をされている親御さんが予想以上に多い事にも驚きます。これは親という立場ゆえに、普段大人同士ではしないような『自分の価値観の押しつけ』を子どもにしてしまいがちなのだろうと感じています。

その他『タイプ毎の価値観の違い』は下記でも書いていますのでお読み下さい 


【指導者向け】選手の価値観を理解するポイント 錦織圭選手とコーチのi-color分析から考える - こどものやる気をグンと伸ばしたい➚MAKOのブログ


夏休みの宿題をやらないこどもに親が取るべき行動は・・ - こどものやる気をグンと伸ばしたい➚MAKOのブログ

「違う」を受け入れる事がスタート

繰り返しになりますが、何よりも大切なのは『親子でも価値観は全く違うという事実に親が気づき受け入れる事』なのです。親子でも違うのですから、先生と生徒、コーチと生徒でももちろん違います。

「この子は私と思考タイプが違うんだ」と思うか
「繰り返し伝えればきっとこちらの考えをわかってくれるだろう」と思うかで
接し方は大きく変わります。そして、子どもの言動を受け入れるこちら(大人)の許容量にも雲泥の差が出るのです

私自身2人の育児をする中で、下の子の言動を理解できない事が多々あったのですが、このi-colorタイプの違いを知り、たとえ意見が食い違ってもイライラしたりこちらの考えを切々と訴えるような無意味な行動を取らなくて済むようになりました。
そして今まで不満気にムッとしていたこの子の表情が、日に日に穏やかになり笑顔でいる時間がはるかに多くなりました。

お互い違うけれどその違いを受け入れた関係の楽な事と言ったらありません(^▽^)♪

 

「子ども達が萎縮せず自己肯定感を持ってグングン成長していける未来を作っていきたい!!」と切に思っています。そのためにも、1人でも多くの大人達に「自分と子どもとの違いを受け入れた言動」を取っていただくべく、日々コツコツと活動を続けていこうと思っています(^^)